コンタクトレンズと目のトラブル

コンタクトレンズを使用していると、ときにアレルギー症状が現れることがあります。ゴロゴロ感、目のかゆみ、目やに、流涙などの症状があり、日常生活に支障をきたすことがあります。この記事では、コンタクトレンズによるアレルギー症状の原因と対処法について簡潔に解説します。

アレルギー症状の原因

1. コンタクトレンズに付着した汚れに対するアレルギー

コンタクトレンズによるアレルギーの代表的なものに乳頭性結膜炎があります。これは瞼(まぶた)の裏側にある結膜が炎症を起こして、ぶつぶつができるもので、原因の多くは、コンタクトレンズ表面に付着したタンパク質汚れです。ゴロゴロしたり、かゆみが出たり、目やにが出るといった症状があります。

2. 保存液や洗浄液に対するアレルギー

コンタクトレンズの保存液や洗浄液に含まれる物質に反応し、アレルギーを引き起こす場合があります。これにより、目が赤くなったり、かゆみが出たりすることがあります。

3. 花粉などへのアレルギー

花粉症のある方は、花粉がコンタクトレンズに付着することで、花粉症の症状が悪化することがあります。また、アレルギーがあると涙の中の分泌物が増えてコンタクトレンズが汚れやすくなり、その汚れを足場として花粉が付着しやすくなり、より一層アレルギーの症状を増悪させます。

アレルギー症状が現れたときの対処法

1. コンタクトレンズを外して、眼科を受診する

目に異常を感じたら、まずコンタクトレンズを外し、できるだけ早く眼科を受診してください。

2. 1日使い捨てコンタクトレンズに変更する

コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れや花粉などが原因の場合は、1日使い捨てコンタクトレンズへの変更することで症状が和らぐことがあります。眼科の先生に相談してみましょう。

日常的な予防策

コンタクトレンズによるアレルギー症状を予防するには、適切にレンズをケアすることや1日使い捨てコンタクトレンズに切り替えることが有効です。もし目に異常を感じたら、コンタクトレンズを外し、できるだけ早く眼科を受診するなどして症状が悪化しないように心がけましょう。

マガジン・ニュースへ

監修 :東原尚代 先生(医学博士)

1999年に関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学眼科学教室へ入局。バプテスト眼科クリニックや大学院でのドライアイ・角膜の研究を経たのち、2011年にひがしはら内科眼科クリニック副院長に就任。地域に寄りそった眼科診療と共に、京都府立医科大学でも円錐角膜・コンタクトレンズ専門外来や講師を務める。専門分野は、円錐角膜・ドライアイ・コンタクトレンズ。