コンタクトレンズと目のトラブル

この記事では、ドライアイの原因とコンタクトレンズが与える影響について解説します。

ドライアイとは?

目の表面は約100nmの薄い均一な厚みの涙液で覆われています。ドライアイは涙液の量が減ったり、質が不安定になったりして目に不快感や見えにくさを生じさせる病気です。ドライアイは、「目がかわく」、「目がかすむ」、「まぶしい」、「目が疲れる」、「目が痛い」、「目がゴロゴロする」、「目が赤い」、「涙が出る」、「目ヤニがでる」などさまざまな症状を引き起こします。ドライアイの危険因子としては、加齢、女性、ライフスタイル、生活環境、コンタクトレンズ装用、喫煙、抗コリン作用のある飲み薬、抗緑内障点眼薬、全身の病気などがあります。

コンタクトレンズとドライアイ

コンタクトレンズの添付文書には、コンタクトレンズは「レンズ装用に問題となる程度のドライアイ」には禁忌だと明記されています。しかし、近年はドライアイの改善が期待できる点眼薬やより乾燥しにくい素材のコンタクトレンズが登場しています。ドライアイと診断された人は、コンタクトレンズの装用に関して眼科の先生に相談してください。

ドライアイが疑われるときの対処法

1. 点眼薬を使用する

ドライアイが疑われるようなとき、まずは眼科を受診してください。治療のため、あるいは症状を緩和するための点眼薬を処方してくれると思います。

2. 装用時間を短くする

まずコンタクトレンズが使用できるかどうか、使用できるならコンタクトレンズの種類や装用時間をどのくらいにするべきかを眼科の先生に聞いてください。コンタクトレンズの長時間装用はドライアイを悪化させるため、必ず眼鏡との併用が必要です。度数のあった眼鏡を持っているか、ない場合は眼鏡も合わせてもらいましょう。

3. ドライアイに配慮したレンズを選ぶ

コンタクトレンズが使用できる場合、ドライアイ症状を軽減できるようなレンズを選んでもらいましょう。シリコーンハイドロゲルレンズなどは、比較的乾燥に強いと言われています。

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監修 :東原尚代 先生(医学博士)

1999年に関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学眼科学教室へ入局。バプテスト眼科クリニックや大学院でのドライアイ・角膜の研究を経たのち、2011年にひがしはら内科眼科クリニック副院長に就任。地域に寄りそった眼科診療と共に、京都府立医科大学でも円錐角膜・コンタクトレンズ専門外来や講師を務める。専門分野は、円錐角膜・ドライアイ・コンタクトレンズ。