コンタクトレンズの箱に書かれた数値の意味

コンタクトレンズの箱に書かれた数値の意味

コンタクトレンズの箱には以下のような記号と数値が書かれています。
- SPH:
- 球面度数。近視や遠視を矯正するために必要なレンズ度数です。単位はD(ディオプター、またはディオプトリ)です。近視を矯正するための度数はマイナス(-)の数値、遠視を矯正するための度数はプラス(+)の数値で表します。たとえば、-3.25D、+1.75Dなどと表記します。メーカーやレンズによって、PWR、Pなどと表記することもあります。
- BC:
- ベースカーブ。コンタクトレンズの内側のカーブを曲率半径で示しています。単位はmmです。数字が大きくなれば緩いカーブ、小さくなればきついカーブを示します。たとえば、8.70mm、8.40mmなどと表記します。
- DIA:
- 直径。コンタクトレンズの直径を示しています。単位はmmです。たとえば、14.0mm、14.5mmなどと表記します。
- CYL:
- 円柱度数。乱視用(トーリック)コンタクトレンズの乱視を矯正するための度数です。単位はD(ディオプター、またはディオプトリ)です。
- AX:
- 円柱軸。乱視用(トーリック)コンタクトレンズの円柱度数の軸の角度を示しています。円柱度数が入っている角度と90°ずれた角度になります。
- ADD:
- 加入度数。遠近両用(マルチフォーカル)コンタクトレンズの遠くを見るためのレンズ度数と近くを見るためのレンズ度数の差です。単位はD(ディオプター、またはディオプトリ)ですが、数値で表される場合と、Low, Med, Highなどと加入度数の相対的な強さで表記される場合があります。
度数と視力

視力とは、モノの存在や形状を認識するための能力を表す数値です。裸眼での視力を裸眼視力、メガネやコンタクトレンズ、あるいは検眼用のレンズで矯正した視力を矯正視力といいます。視力の測定は、一定の距離に置かれた視力表を用いて、どのくらい小さい視標が認識できるのかを確認して行います。日本では、遠方の視力は5mや3m(1mの場合もあります)に置かれた視力表で測定し、近方の視力は30㎝や40㎝の距離で測定します。
度数は、矯正するために用いるレンズ(メガネやコンタクトレンズ)の度数のことです。近視、遠視、乱視の度数が強くなれば、裸眼視力は低下する傾向はありますが、裸眼視力から度数を決めることはできません。
コンタクトレンズの度数とメガネの度数

コンタクトレンズの度数とメガネの度数は異なります。コンタクトレンズは、角膜(黒目の部分)に直接載せて使い、メガネのレンズは角膜と十数ミリ離れたところにあります。この距離の違いにより、コンタクトレンズの度数とメガネの度数に違いが出てきます。近視の場合、コンタクトレンズの度数はメガネの度数よりも弱く、遠視の場合、コンタクトレンズの度数はメガネの度数よりも強くなります。