コンタクトレンズが曇る場合の対処法とは?予防策についても詳しく解説

コンタクトレンズと水滴

Point

  • コンタクトレンズが曇る原因は多岐にわたり、手や涙の汚れ、目の分泌物などが挙げられる
  • コンタクトレンズの曇りを予防するためには、手洗いやケアも徹底する必要がある
  • 目のトラブルで悩んでいる場合には、早期に眼科を受診する

目次

  1. コンタクトレンズが曇る原因
  2. コンタクトレンズの曇りの予防策
  3. コンタクトレンズのよくある曇る以外のトラブル
  4. まとめ

コンタクトレンズが曇る原因

鏡を見る女性

まずは、コンタクトレンズが曇って見える原因を解説します。

手指の汚れ

コンタクトレンズ装用時に、手指に付いていた油分や埃などの汚れがコンタクトレンズに付着すると、曇りの原因になることがあります。

目の分泌物

涙、あるいはマイボーム腺からの分泌物に含まれるタンパク質や脂質がコンタクトレンズに付着することで、レンズが曇ることがあります。

乾燥している室内では涙が蒸発してドライアイが悪化し、涙の粘調性が高くなって分泌物が増えるため、特に冬場には注意が必要です。また、季節によってアレルギー性結膜炎の症状が出ると分泌物が増えます。

コンタクトレンズの曇りを事前に予防する方法

手を洗う様子

コンタクトレンズの曇りを予防するには、日々のお手入れや意識が大切です。具体的な予防策を6つ紹介します。

しっかりと手を洗う

コンタクトレンズをつけるとき、外すときなどコンタクトレンズに触れる前には必ず手を洗い清潔な状態にしましょう。

コンタクトレンズをつけたり外したりするタイミングも重要です。コンタクトレンズをつけるのは、メイクをする前にしましょう。メイクをする前は、手の汚れが少なく、手や目の周りに化粧品がついていないため、清潔にコンタクトレンズをつけることができます。

また、コンタクトレンズを外すのはメイクを落とす前にしましょう。クレンジングオイルやウォータープルーフ化粧品などの成分がコンタクトレンズに付着しないようにするためです。

コンタクトレンズのケアを徹底する

コンタクトレンズのケアは、毎日正しい方法で行わなくてはなりません。そのためには、医師の指示に従い、処方されたコンタクトレンズとケア用品の添付文書をよく読み、正しいケアの方法を理解することが大切です。

またレンズケースも清潔に保ち、定期的に交換する必要があります。レンズケースのケアを適切に行わないと、ケースに雑菌が繁殖したり、カビが生えたりして、眼感染症につながる可能性があります。また、レンズケースはコンタクトレンズのケア用品を買い替えるタイミングで交換すると良いでしょう。

乾燥対策を実施する

目の乾燥による分泌物が増えることを抑制するために、具体的には下記のような対策が考えられます。

  • 眼科で処方された目薬を使用する
  • 意識的にまばたきをする
  • 加湿器を使用して室内の湿度を上げる
  • パソコンのディスプレイを目の高さよりも下に設置し、目が疲れない明るさに調整する
  • 作業やパソコンでの仕事の合間に休憩して目を休める

上記で症状が改善されない場合には、迷わず眼科を受診しましょう。

眼科の定期検査を受ける

目のトラブルを防止するために、必ず眼科の定期検査を受けましょう。眼障害を早期発見できるだけでなく、見え方の変化に対応することも可能です。

コンタクトレンズが曇る以外に起こりがちなトラブル

目の不快感を感じる女性

コンタクトレンズが曇る以外にも、コンタクトレンズを使用する際には様々なトラブルが起きえます。ここでは、その他のトラブルを解説します。

目がゴロゴロする

コンタクトレンズを装用した際に目がゴロゴロすることがあります。よくある原因として、コンタクトレンズの汚れ、目の中にまつげなどの異物が入っている、あるいはコンタクトレンズを裏返して装用しているといったものが挙げられます。

目がゴロゴロする原因は実に多く存在し、中には重篤な疾患が関係している場合も考えられます。気になる症状があるときはきちんと眼科を受診しましょう。

目が痛む

目の痛みは、目の表面が痛む場合、まぶたが痛む場合、目の奥や目の周りが痛む場合など痛みの箇所によっても原因が異なります。

コンタクトレンズに関わるものでは、目の乾燥、破損したコンタクトレンズを装用してしまっているケース、コンタクトレンズに異物や汚れが付いているケースなどが挙げられます。

コンタクトレンズを外しても痛みが続く、いつもと見え方が違うという場合はできるだけ早く眼科を受診しましょう。

目が疲れやすい

仕事や生活の中でパソコンやスマートフォンを長時間使用して目を使いすぎると、目の疲れを感じやすくなります。一方、コンタクトレンズの度数が合わない、乱視が正しく矯正されていないといったことでも目の疲れが生じます。

目の周りのマッサージや温めなどの工夫を行っても症状が改善されないときや原因が分からない場合には、迷わず眼科を受診しましょう。

コンタクトレンズが外れない

目が乾燥していたり、長い時間装用していたりすると、コンタクトレンズが外れにくくなる原因になります。また、最近はレンズ表面がつるつるしていて外しにくいコンタクトレンズも増えてきています。コンタクトレンズが外しにくい場合には、ゆっくりまばたきをしたり、医師から処方された目薬を指したりして、目を潤してからゆっくりとコンタクトレンズを外しましょう

このほか、コンタクトレンズが黒目からずれてしまい、自分で探せない場所に入ってしまった場合は眼科を受診して取ってもらいましょう。

いずれも、焦って無理やり外そうとすると角膜を傷つける危険性があるため、落ち着いて判断することが重要です。

まとめ

鏡を見る女性

今回は、コンタクトレンズが曇るおもな原因と対処法や、その他のトラブルについて解説しました。

コンタクトレンズが曇る現象には様々な原因がありますが、日ごろの手洗いや正しいケア、定期検査の受診によって事前に予防することができます。しかし、万が一コンタクトレンズの曇りや目の痛みなど目にトラブルが生じた場合は、すぐに眼科を受診して相談するようにしましょう。

監修 :東原尚代 先生(医学博士)

1999年に関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学眼科学教室へ入局。バプテスト眼科クリニックや大学院でのドライアイ・角膜の研究を経たのち、2011年にひがしはら内科眼科クリニック副院長に就任。地域に寄りそった眼科診療と共に、京都府立医科大学でも円錐角膜・コンタクトレンズ専門外来や講師を務める。専門分野は、円錐角膜・ドライアイ・コンタクトレンズ。

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