コンタクトレンズ選びで気になること

コンタクトレンズ選びは視力検査から始まる

視界がぼやける―「見えにくい」と感じたとき、自己判断でコンタクトレンズを購入すると度数が合わず、頭痛や眼精疲労を招く恐れがあります。まず眼科で正確な視力検査と度数測定(屈折検査)を受けることが、見え方改善の第一歩です。

視力検査でわかること

眼科では他覚的屈折検査(オートレフラクトメータなどを用いた検査)と自覚的屈折検査(視力表と検眼レンズを用いた検査)を組み合わせ、裸眼視力・矯正視力・近視や遠視の度数・乱視の有無などを総合評価します。

視力検査で行う3つのステップ

他覚的屈折検査

オートレフラクトメータでおおまかな屈折度数を測定。器械近視の影響を考慮し、測定中心を正確に合わせることが重要です※1

自覚的屈折検査

視力表と検眼レンズを用いて、最も視力が出る度数を検査します※1

角膜カーブ測定(ケラトメトリー)

角膜中央部分の曲率半径(カーブ)を測定します。角膜の歪み(角膜乱視)も測定できます。オートレフラクトメータと組み合わされた機器が一般的です。

視力と「度数」はどう違う?

視力

目で見て物を識別できる能力。一般的には、ランドルト環などの指標を用い、どれだけ小さい指標の切れ目が認識できるかで判断します。

度数(ディオプトリ:D)

メガネやコンタクトレンズなどが、近視・遠視・乱視などを矯正して、良好な視力を得るために必要なレンズの強さを表す数値。近視ではマイナス(–)の度数で、遠視ではプラス(+)の度数で表示され、数字が大きいほど近視や遠視が強いことを示します※3

コンタクトレンズの度数とは?見方を解説(CooperVision)

コンタクトレンズ処方でチェックするパラメータ

処方箋の項目意味
PWR/SPH近視・遠視度数–4.50 D
BCベースカーブ(角膜カーブ)8.6 mm
DIAレンズ直径14.2 mm
CYL/AX乱視度数・軸–1.00 D / 180°

コンタクトレンズとメガネの度数は異なることが多いです。メガネは角膜から十数ミリ離れて矯正するのに対し、コンタクトレンズは角膜の上に装着して矯正します。このことで度数に違いが生じます。近視の場合、コンタクトレンズのほうが度数は弱く、遠視の場合、コンタクトレンズのほうが度数は強くなります。

近視ユーザーが知っておきたい度数調整のコツ

デスクワーク中心で近くを見る時間が長い人は、遠くがよく見える度数より“やや弱め”が近くは見やすく、目も疲れにくいといわれています。

定期検査と度数アップデートで快適視界をキープ

コンタクトレンズは高度管理医療機器に分類され、装用方法を誤ると重篤な角膜感染症につながるリスクがあります。目の痛みや違和感、充血、視力低下を感じたら装用を中止し、すぐ眼科を受診してください※2。処方時の度数が合わなくなったと感じたら、無理に我慢せず検査を受けることが、目の健康とクリアな視界を守る最善策です。

クリアな毎日を支える「正しい度数」

自分の目に合った度数のコンタクトレンズを使用して、定期検査でアップデートし続けること。それがコンタクトレンズと長く付き合うための基本です。見えにくいと感じたら、眼科で度数をチェックしてみませんか?

※1 日本眼科学会『成人の視力検査および眼鏡処方に関する手引き』2025年2月、p.160 https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/PrescribingGlassesAdultsClinical.pdf

※2 公益社団法人日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」 https://www.gankaikai.or.jp/contact-lens/

※3 一般社団法人日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズについて」 https://www.jcla.gr.jp/contactlens/index.html

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監修 :東原尚代 先生(医学博士)

1999年に関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学眼科学教室へ入局。バプテスト眼科クリニックや大学院でのドライアイ・角膜の研究を経たのち、2011年にひがしはら内科眼科クリニック副院長に就任。地域に寄りそった眼科診療と共に、京都府立医科大学でも円錐角膜・コンタクトレンズ専門外来や講師を務める。専門分野は、円錐角膜・ドライアイ・コンタクトレンズ。