2月 05, 2020

This document is a translation of a press release published by CooperVision (California, USA) on November 18, 2019(local time) into Japanese and distributed on February 3, 2019. The official language of this article is English, and English takes precedence over its content and interpretation.

本資料はクーパービジョン社(アメリカ合衆国・カリフォルニア)が2019年11月18日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳し、2月3日に配信するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。

MiSight® 1 dayの米国食品医薬品局(FDA)による承認により保護者、お子様、医療従事者に新たな展望がもたらされます。米国では小児近視進行抑制用コンタクトレンズとして、初めて市販される唯一の製品となります。

カリフォルニア州サンラモン、2019年11月18日-クーパービジョン社は、革新的なコンタクトレンズMiSight® 1 dayが米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けたことを発表しました1。クーパービジョン社が提供する包括的な近視マネジメントの要であるこのワンデーコンタクトレンズは、8~12歳の初めてコンタクトレンズを装用する小児を対象とし、近視の進行を抑制することが臨床的に証明された最初で唯一のFDA承認製品*1です*

「米国および世界における近視の重症度と有病率の増加を考えると、子供の視力に関するFDAによる画期的な決定の重要性と潜在的影響をいくら強調してもし過ぎることはありません。この画期的なアプローチを採用するアイケアプロフェッショナルは、非常に多くの子供達の生活の質と目の健康を向上させるでしょう。」とクーパービジョン社の社長であるDaniel G. McBrideは述べています。

近視とは、眼軸の伸長により光線が網膜上ではなく網膜より手前に焦点を結んでしまう状態を言います。近視の進行は、その後の人生における白内障*2、網膜剥離*2、緑内障*2および近視性黄斑症*3などの視力を脅かす疾患と関連性があると言われています。軽度の近視矯正をしている小児でさえも、近視ではない小児と比べて、以後の人生で緑内障および網膜剥離を発症するリスクが高く*4、近視が進むにつれてリスクがさらに高くなる傾向があります*5。このことは、世界保健機関(WHO)により2015年に発行された報告書にも記載されており、「近視と強度近視が世界的に驚くべき割合で増加しており、強度近視に関連した病的状態からの視力障害のリスクが有意に増加している*6」と明言されています。

現在までのところ、米国で使用されている従来の眼鏡やコンタクトレンズは、近視を矯正する目的としてのみ開発されており、進行の抑制については承認されていません。

クーパービジョン社のMiSight® 1 dayの有効性に関する研究は広範囲に及んでいます。その一つにシンガポール、カナダ、英国、ポルトガルで初めてコンタクトレンズを装用する8~12歳の近視の小児144名を対象として実施された前向き・多施設共同・二重盲検・無作為化複数年試験があります。この試験の結果をもって、FDAによりMiSight® 1 dayの初回装用開始年齢の範囲が承認されました1。2019年8月にOptometry and Vision Scienceに、3年間ピアレビューの結果としてMiSight® 1 dayの使用が近視の進行を抑制すること(調節麻痺下での平均等価球面屈折値[SE]で評価した場合59%、平均眼軸長伸展量で評価した場合52%)が報告されました*

この試験は、当初対照群に割り当てられていた被験者をMiSight® 1 day使用群に組み込んだ継続調査が実施され4年目および5年目に有望な結果が報告されています7。この試験には年長の小児が含まれており、その一部には10代後半から本レンズを装用し始めた被験者も含まれています。

「クーパービジョンはこれまで以上に眼の健康の革新に取り組んでいます。FDAの承認を得るために、我々は十分に時間を費やし、努力を重ねました。我々は、全米の多くの子どもたちに恩恵をもたらす革新的な近視マネジメントのアプローチを米国のアイケアプロフェッショナルに提供します」とクーパービジョン社の米国およびグローバル コマーシャル ファンクション担当の代表取締役副社長Jerry Warnerは述べています。

MiSight® 1 dayは、2020年3月から開始されるクーパービジョン社の近視マネジメントに関する取り組みの一環として、米国で発売されます。このコンタクトレンズは既に、カナダ、英国、スペイン、オーストラリアなど世界の他の地域で何千人もの近視の小児に問題なく装用されています。これらの地域での装用開始年齢はさまざまです7。MiSight® 1 dayは、英国コンタクトレンズ協会や国際的な産業メディアなどから、眼の健康に関する最も革新的な開発の1つとして認識されています。

「小児の近視の有病率および重症度はこの数年間で増加しており*8、私の診療では、常に新しいソリューション、ツール、方法を模索し、患者さんとご両親に近視の最適な管理方法について教育しています。」とKatherine Schuetz(オプトメトリスト、Little Eyes Pediatric Care and RevolutionEYES)は述べています。「初めてコンタクトレンズを装用する8~12歳の小児を対象として処方されるMiSight® 1 dayのFDA承認を受け1、アイケアプロフェッショナルはついに、小児の近視の進行を抑制するために特別にデザインされたソリューションを持つことができるようになりました。このコンタクトレンズは、長年にわたる臨床データおよび国際的な市場での経験により有効性が裏付けられており、私はさらに自信を深めています。」

近視は、最初の発症が学齢期であり、20歳頃まで進行するのが一般的ですが2、2018年8月にClinical Ophthalmologyに掲載された研究によると、米国では5~19歳の小児から若年者の41.9%が近視であるという結果が得られています9。ひとつには、子供が屋外で過ごす時間が少なくなり、デジタル画面など近くの物に集中する時間が長くなるという生活様式の変化が原因だと考えられています。

「近視の進行を抑制することへの認識と関心は高まっていますが、早期に対処することが重要です。MiSight® 1 dayは、アイケアプロフェッショナルの迅速な行動に役立ち、問題に関するアイケアプロフェッショナルとご両親の会話をより良いものとするための触媒になると考えています。近視マネジメントの最前線に立つことができて光栄です。非常に多くの献身的なアイケアプロフェッショナルや熱意のあるご両親と共に協力することにより、既に近視への取り組みに大きな改善がもたらされており、現在はその取り組みを米国に拡大することができます。」とクーパービジョン社のプロフェッショナルおよびアカデミックアフェアの北米担当上級ディレクターでありオプトメトリストのMichele Andrewsは述べています。

詳細については、coopervision.com/practitioner/myopia-managementをご覧ください。

現在、MiSight® 1 dayは、米国、カナダ、英国、フランス、スペイン、ポルトガル、オランダ、ベルギー、ドイツ、オーストリア、スイス、北欧地域、チリ、イスラエル、シンガポール、マレーシア、香港、オーストラリア、ニュージーランドで規制当局から承認されています。日本では、MiSight® 1 dayは未承認医療機器のため販売していません。

*1 MiSight®(omafilcon A)ワンデーソフトコンタクトレンズは、治療開始時に年齢が8~12歳、屈折度数が-0.75~-4.00ジオプトリー(等価球面値)乱視度数が0.75ジオプトリー以下で、病的眼ではない小児における近視性屈折異常の矯正および近視の進行抑制に適応されます。レンズは取り外すたびに廃棄します。

*2 What You Should Know if Your Child is Nearsighted (Infographic). Retrieved October 29, 2019 from: https://www.allaboutvision.com/parents/myopia-facts-infographic.htm

*3 Macular Society. Myopia, Pathological Myopia and Myopic Macular Degeneration. Retrieved October 29, 2019 from: https://www.macularsociety.org/sites/default/files/resource/Macular%20Society%20Factsheet%20-%20Myopic%20Macular%20Degeneration%202017%20-%20ACCESS.pdf

*4 Flitcroft, D. (2012). The complex interactions of retinal, optical and environmental factors in myopia aetiology. Progress in Retinal and Eye Research. 31(6): 622-660.

*5 Bourne RR, Stevens GA, White RA, Smith JL, Flaxman SR, Price H et al. Causes of vision loss worldwide, 1990-2010: a systematic analysis. Lancet Global Health. 2013;1:e339–e349.

*6 The Impact of Myopia and High Myopia. Report of the Joint World Health Organization-Brien Holden Vision Institute Global Scientific Meeting on Myopia. University of New South Wales, Sydney, Australia. 16-18 March 2015.

*7 Chamberlain P, Logan N, Jones D, Gonzalez-Meijome J, Saw S-M, Young G. Clinical evaluation of a dual-focus myopia control 1 day soft contact lens. 3-year results (2016 American Academy of Optometry Annual Meeting) and 5-year results (2019 BCLA Clinical Conference & Exhibition).

*8 Holden et al, - Global Prevalence of myopia and high myopia and temporal trends from 2000 through 2050. Ophthalmology 2016. 123(5):1036-1042

*9 Theophanous C, Modjtahedi BS, Batech M, Marlin DS, Luong TQ, Fong DS. Myopia prevalence and risk factors in children. Clin Ophthalmol. 2018;12:1581–1587. Published 2018 Aug 29. doi:10.2147/OPTH.S164641

* 単焦点ワンデーコンタクトレンズを装着した対照群の小児と比較した場合。

クーパービジョン社について

CooperCompanies(NYSE:COO)の一部門であるクーパービジョン社は、世界をリードするソフトコンタクトレンズメーカーの一つです。弊社では、先端的の素材と光学系を特徴とする1日使い捨て、2週間交換および1ヵ月交換コンタクトレンズを提供しています。クーパービジョン社には、乱視、老視、小児近視などの最も厳しい視力問題を解決する確固たる伝統があり、球面、トーリックおよびマルチフォーカルの製品を最も豊富に取り揃えて提供しています。革新的な製品と医療関係者の皆様への重点的なサポートを組み合わせることにより、弊社は市場に斬新な発想をもたらし、顧客とユーザーにとって真のメリットをもたらします。詳細については、www.coopervision.comをご覧ください。

CooperCompaniesについて

CooperCompanies(「Cooper」)は、NYSE(NYSE:COO)に上場している世界的医療機器企業です。Cooperは、クーパービジョン社とクーパーサージカル社の2つの事業部門を通じて運営されています。クーパービジョン社は、コンタクトレンズ装用者向けに幅広い高品質の製品を開発し、医療関係者の皆様に重点的なサポートを提供することを約束することで、ビジョンケアに関する斬新な発想を提供します。クーパーサージカルl社は、医療機器と不妊およびゲノミクスに重点を置いた多様な製品およびサービスのポートフォリオを通して、女性、赤ちゃん、家族の健康増進に取り組んでいます。Cooperは、カリフォルニア州サンラモンに本社を置いています。12,000人を超える従業員を有し、100ヵ国余りで製品を販売しています。詳細については、www.coopercos.comをご覧ください。

免責事項

本リリースには、「今後の見通しに関する記述」が含まれています。従って、その内容に関して、または、将来の結果については不確実性な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想とは異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、クーパービジョンが米国証券委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。

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監修 :東原尚代 先生(医学博士)

1999年に関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学眼科学教室へ入局。バプテスト眼科クリニックや大学院でのドライアイ・角膜の研究を経たのち、2011年にひがしはら内科眼科クリニック副院長に就任。地域に寄りそった眼科診療と共に、京都府立医科大学でも円錐角膜・コンタクトレンズ専門外来や講師を務める。専門分野は、円錐角膜・ドライアイ・コンタクトレンズ。

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