かゆみ(掻痒感)とは不思議な感覚です。‘見ているだけでかゆくなる’‘暖めるとかゆくなる’‘掻くとますます強くなる’‘掻いてはいけません’など・・

専門的に“痒み”は「掻きたいと言う欲求を感じる感覚」と言うそうで“痒み”の原因(代表的なものはヒスタミン)を取り去りたいという“防御反応”を起こさせる感覚・・と本に書かれています。理解しにくいですが“痒み”を伝える神経線維は“痛み”の線維と一緒になって、その刺激を大脳に伝えることから、“痒み”は痛みの軽いもの”とも言われてきましたし、実は私も、昔はそう思っていました。 
また、思い出しただけで痒くなりそうだとか、心理的にも“痒み”が起こる事があり、不思議な感覚の一つと言って良いでしょう。

コンタクトレンズ(CL)が原因で“痒み”が起こることが有ります。・CL、特にソフトレンズを装用している方で、目やにと“痒み”が出てくると、レンズの汚れがアレルゲンの結膜炎が起こったと考えられます。 
上まぶたの裏に赤いぶつぶつ(1-3mm)が出来る“巨大乳頭性結膜炎(GPC)”と呼ばれるものです。レンズケアが不十分、或いは指定期間をオーバーして装用した時に起こります。“どれぐらい使っていますか?”・・もじもじして・・2week 用を 3-4週間、1day のレンズを洗って3日間使っている等など・・・

“私はレンズをクリーニングしていますよ、なぜ汚れが取れないの?”・・ これには三つの原因があります。・・こすり洗いが不十分・・ケア製品とレンズの素材が合っていない・・レンズ材質が汚れ易いもの・・などです。・・一日使い捨てレンズは大丈夫です。しかし、クリーニングして使うタイプのものでも、指示通りのケアが出来ないと、かなりの確率で“GPC”が発生します!

“目やにと痒みはいつ頃からですか?”と聞くと“最近”と返ってきますが、“本当はもっと前からではないですか?”と聞きなおすと・・“2-3か月前からかなー”と言われることが多く、これも GPC の特徴の一つです。・・この結膜炎の治療が簡単でないのも注意すべきです。眼科から処方される点眼薬で、計画的に治療しても最低一カ月は必要です。一般的に、軽い抗アレルギー薬ではなかなか治り難いのです・・眼科では薬の副作用を気にして根本的に治療しない傾向があり、ユーザーの中にも、瞼を返して調べる検査を嫌がる人が多いのも問題です。 
前にもお話ししましたが・・アイライン、アイシャドウ、まつ毛のエクステンションがある方にまぶたの裏の検査を・・“いやです、触らないで”と言われると、眼科でも“止めときますか”・・となり、GPCの発見が遅れる事もあります・・ 
ゆっくり、いつの間にか・・痒みと目やにが出てくることが多く・・治療の開始が遅くなりがちです。・・手遅れにならないように、レンズを使っている時の“痒み”を決して軽く考えないで、早めの眼科の検査(まぶたの裏)をお勧めします。

監修:医学博士 﨑元 卓(フシミ眼科クリニック)

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