皆さん、世の中にソフトコンタクトレンズ(SCL)の製品はどれぐらい有ると思いますか?少なくとも数百種類は有るのではないでしょうか。

これからSCLを始める人は勿論
いまレンズを使っているあなたにも現在市販されているSCLの特徴をあらためて知って頂きたいと考ました。

まず、SCLを決める際に、説明される言葉を幾つかあげてみましょう。①酸素を良く通す、②乾きにくい、③装用感が良い、③汚れにくい、④取り扱いやすい 等が有りますね。

これらは、CLの物性値で・・酸素透過性、含水率、水濡れ性、弾性率、蛋白や細菌の付着性・・などと呼ばれています。

まず、最も良く聞く“酸素透過性”から説明しましょう。・・長時間の装用で、角膜に酸素不足が起こらないレンズの酸素透過係数(Dk値)(大きいほどレンズ素材が酸素を通しやすい)は50以上と言われていますが、素材にシリコーンを使用しているレンズでは、ほぼこれをクリアします。
ただ、この素材だけで作ったレンズは“水濡れ性が悪く、乾きやすい”あるいは“汚れ易い”“装用感が悪い”等の欠点が有ります。

一方、非シリコーン系素材のレンズはどの様になっているのでしょう。
“酸素透過性、装用感”共に良好なSCLの特徴は“含水率が高い”ことです。しかし、この系統のレンズは“乾きやすく、汚れ易い”等の欠点が有るのです。
一般的に、ある素材に優れた長所がある反面、短所もあることが多く、なかなか両立しない傾向が有ります。・・この様な問題を解決する方法が有るのでしょうか?

世の中には似たようなことが有りますね。 あれさえ無ければ、あの子は本当に良い子なのに! 悪いところも有るけど、彼の長所を伸ばしてやれば? 後は眼をつぶろうよ!と。

でも、SCLにはそれが許されません!

しかし、最近やっとこの矛盾に満ちた問題を克服するシリコーンレンズが登場してきました!・・・それは、酸素透過性に優れるシリコーンの素材を使いながら・・
1)レンズの表面処理をおこなう。
2)シリコーン自体の分子構造を改良する。
・・驚くべき技術の進歩で・・短所である水濡れ性の悪さ、汚れ易さを克服し、装用感に優れた“第2世代のシリコーンレンズ”が誕生しています!

さらに近年は第3世代のシリコーンレンズが開発され、その素材に大きな特長があります。酸素透過性の効率が非常に良いこと、そしてそれに伴って硬さの原因となるシリコーンを減らすことができることです・・。そのためレンズが非シリコーン系素材に近いくらい柔らかいのが特徴です。・・・さらに素材自体が水になじむ素材になって水濡れ性も良いのです!こういうとシリコーンレンズの弱点がほぼなくなったようにも見えます。コンタクトレンズも改良を重ねここまで来たという感じもしますが・・・しかし!!どのようなレンズも万人にとって100%完璧なものはありません!・・・その人に合うコンタクトレンズは目の状態や使用する環境によっても違うのでしっかり眼科の先生に診てもらってくださいね。

・・“酸素をたくさん通すそうですが、汚れの方はどうですか?”・・“装用感が良いとの事ですが、乾きにくいのはどうしてですか?”・・と担当の人や先生に、積極的に聞いてみて下さい!・・・あなたが、心地よく、安心できるレンズを選ぶために、遠慮しないでください。!!

監修:医学博士 﨑元 卓(フシミ眼科クリニック)

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