さて、眼の感染症が起こり易い時期になりました。・・高温、多湿の日々・・細菌やカビが育ちやすい条件がそろってきます!・・・冷たく、乾燥した冬に活動するウィルス(インフルエンザ、ヘルペスなど)と比べて・・・温度が高くなると活発になる細菌は、その種類や数が断然多くなります!・・(私たちの中には、寒さに強い人、暑さが平気な人もいますが・・微生物にも好みの季節があります)・・・今回は、ソフトレンズ装用中に起こり易い、この時期の感染症、その原因について・・ポイントを絞って・・復習してみたいと思います。

まず、皆様に質問します!・・
問題:“コンタクトレンズを使っている際に、感染症(結膜炎、角膜炎、角膜潰瘍)が起こり易い条件を二つあげて下さい”・・・なんと答えますか?
解答:“えーと、指が不潔!・・レンズが汚れている!”・・・それは“間違いではありません”・・でも65点かな?”・・

何故でしょうか?・・ここが難しいところで、“まず、指に全く細菌が付いていない状態、・・レンズが全く汚れていない状態”・・を作り出すことは困難です。
・・しかしながら、(a)付着細菌がある程度以上(見えないので分からない!)そして(b)レンズ汚染がある程度以上(見て分からない!)・・この条件がそろうと、危険度が増すのです!

そして、もう一つ(とても重要な条件)が加わると・・危険な状況になります!
・・それは、何だと思われますか?・・・(c)眼(上皮)のキズ(見ても分からない!)が加わると・・・ほぼ確実に!感染症が起こるのです!

ここで、少し復習してみましょう!・・・眼球の表面は・・角膜、結膜、涙および眼瞼によって守られています。・・私たちはコンタクトレンズをその隙間に入れて使っています。・・瞬きのたびにレンズがわずかに動きながら、涙と酸素の交換が行われています。・・眼にとって大事な酸素と栄養の補給が行われます。・・そして、少しだけ住み着いている?・・細菌(常在菌)が悪さをしないように涙の成分が監視しているのです。・・コンタクトレンズが、このような良好な環境にある限り安心です。・・

しかし、(a)+(b)+(c)の条件がそろうと・・確実に!結膜炎、角膜炎、それに恐い角膜潰瘍が起こります!・・結膜炎以外は、病気の始まりが(とくにソフトレンズを入れていると)自分で分かりにくい事は・・・前にもお話ししたことがありますね。・・角膜炎は1週間以上、角膜潰瘍は1カ月以上の治療期間が必要になり、視力が悪くなります!

レンズの汚れ、手や指の汚れも・・見て分かる時は・・何万個、何十万個の細菌が付いている事でしょう!・・特に、この時期は(指、レンズケースでの)細菌繁殖が盛んですから・・考えるだけでもぞっとします!・・・

それに、眼の表面のキズ(c)はレンズが汚れていると更に起こり易いので・・・
汚れ・・汚れ・・汚れ・・これを如何に避ける事が出来るか!・・それが、この時期に最も工夫すべき事です。・・頑張って・・“見えない敵”と戦いましょう!

監修:医学博士 﨑元 卓(フシミ眼科クリニック)

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